2014年03月09日
こんにちは。
今日は断熱材について、お話いたします。
日本での断熱材の歴史は意外に浅く、オイルショック後1980年に初めて明確な断熱基準が作られ、その後「地球温暖化」が世界的な問題になり、1999年の次世代省エネルギー基準が作られ、高断熱・高気密化が住宅の性能として大きなウェイトを占めるようになり、さまざまな断熱工法及び断熱材が開発される様になった経緯があります。
現在、日本で使用されている断熱材は大きく分けて、『グラスウール』、『発泡ウレタン』、『セルロース断熱材』の3種類がありますが、岡谷ホームズでお勧めしているものは「呼吸する断熱材」である『セルロース断熱材』です。
セルロース断熱材の特徴としては、原料が紙であること。
ボーイスカウトなどではキャンプや登山などで就寝時にスリーピングバックに新聞紙を入れて断熱材として使用したりしますが、セルロース断熱材の原料は古新聞やパルプを使用しています。
そのため、木造建築の構造体である『木材』と同じように呼吸し、よくなじむため、建物に対して余計なストレスを与えず、家を長持ちさせます。
またすぐれた調湿効果により室内の湿度コントロールを行い、快適な住環境を整えます。
また歴史もあります。最初にセルロース断熱材を使用したのは、アメリカ合衆国第3代大統領であり建築家でもあった『トーマス・ジェファーソン』が自宅の断熱材として考案したのが始まりとされています。
この『モンティチェロ』という名の邸宅は、ジェファーソン没後200年以上経った今も、『世界遺産』としてその勇壮な姿を残しています。
やはり、素材というものも長い時間をかけて、その安全性や持続性といったものを、検証された状態で使用するのがベストと思われます。