2016年10月25日
20階建て以上の高層マンション(タワーマンション)の、高層階の固定資産税と相続税が引き上げられる方針のようです。
以前から富裕層優遇との批判も大きかっただけに、ついにメスが入る形です。
ただ、時期については、2018年以降に引き渡す物件が対象のようで、現時点での変更はなさそうです。
2018年以降ということは、また駆け込みバブルが発生しそうですね。
そもそも、何故このようなことが起こるようになったのでしょうか?
今回は20階建て以上を想定しているようですが、一般的に上層階に行くほど景観がよくなりますので、例え同じ面積でも上層階にいくほど販売価格が高くなります。
特に最上階は人気で、飛ぶ抜けて高い値がつきます。
これに対して固定資産税や相続税はどうかというと、この算定基準となる固定資産税評価額は、マンション全体の評価額を部屋ごとの床面積で割って計算しています。
ということは、階層による差はなくなり、もし同面積なら最上階と1階が同じ評価額となってしまいます。
よって、固定資産税や相続税も原則的には同額になるのです。
これは、どうみてもおかしな制度設計だったと思わざるを得ません。
そして、これに目をつけたコンサルティング会社等が節税セミナー等でこの優位性を広めた(煽った?)ため、居住目的というよりも、投資目的や相続税対策として利用されるようになったのです。
それでも、一般的に超高額になるため、誰でも購入できるものでもなく、結果、富裕層が得をする制度となってしまいました。
マンション業界も、新たな一手が必要になってきますね。
では、戸建に関してはどうでしょうか。
木造と鉄骨の違いはありますが、木造であれば一般的に20年程度で価値がなくなるとされています。
相続税でいえば、20年以上のものはほぼ土地の価格だけということになります。
これが今後も同様になるかどうか。
戸建住宅は高品質化してきており、20年で価値がなくなるとはいえない状況に変化しています。
また、長期優良住宅制度があるように、優良と認められた住宅が20年で価値がなくなるというのもおかしなものです。
よって、戸建住宅に関しても、制度破綻しているように感じますので、近い将来制度改正があるかもしれませんね。
今すぐということはないと思いますが、頭に入れておいた方が良さそうです!
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